セブンイレブンがビールサーバーを導入した理由~弁当の販売戦略~

セブンイレブンの一部店舗でビールサーバーが導入され、ご家庭でも気軽に生ビールが飲めるようになります。
セブンカフェに続き外食産業へ殴りこみをかけるように言われていますが、店舗前で宴会が始まるようでは迷惑なので、単純に家庭に持ち帰って飲む缶ビールの代用品となるのではないでしょうか。
これには治安や飲酒運転などの問題が危惧されており、7月17日より試験的に東京都三鷹牟礼6丁目店や埼玉県新所沢駅東口店など一部店舗での導入となります。

「ちょい生」キリンビール一番搾り

セブンイレブンに導入される生ビールはキリン一番搾りです。
「ちょい生」と題されてたビールサーバーがレジ横に設置され、カップを購入してセルフで注ぐシステムです。
セブンカフェと同じ要領ですね。
価格は、Sサイズが税込100円、Mサイズが税込190円というリーズナブルな価格設定で話題となっています。

生ビールイメージ

限定される利用方法

セブンイレブンで生ビールが100円で買えるといっても、どのような利用方法になるでしょうか。

仕事帰りに飲むといっても車で通勤している方は、家に帰ってからでないと飲めないですよね。
仕事から帰って車をおいて、近くのセブンイレブンに足を運んでビールを買う。
一人暮らしなどで毎日コンビニの弁当などで夕食を済ましている方にとってはうれしい限りです。
こういう方にとっては「早く近所のセブンイレブンにビールサーバーを導入してほしい」となるのではないでしょうか。

しかし、家族が同居の方は、そもそもコンビニ弁当で食事を済まさないでしょう。
家に車を置いて、いちいちセブンイレブンまで足を運びますかね?

近くに公園があればいいですね。
桜の時期になると近所の公園で花見をしながら、生ビールが飲めるんだったらそこは天国です。

トラブルの原因になる?

また、仕事帰りに電車に乗る前に同僚と一杯飲む、というような「ちょい生」が流行りそうですが、これも治安や事故などトラブルの原因となりかねないという声もあります。
しかし、駅で缶ビールを飲んでいる方にとってみれば、生ビールがなくても缶ビール飲みますよね。
帰りに「ちょい生」で低価格の生ビールが味わえるのですからうれしい限りです。

トラブルの原因といわれているのは店舗前での立ち飲みですね。
想像しただけで迷惑な話ですが、実際よくビールを飲む私にいわせると、店舗前で飲みませんよ。
ごくたまに飲んだ帰りに飲み足りず、コンビニのサーバーで生ビールを飲むくらいでしょう。
最初からコンビニ前で宴会とはならないと思いますよ。

居酒屋の客層を奪う

たしかに100円という価格と居酒屋などに入らなくても手軽に買えるという点では、生ビールのありかたに革命を起こす可能性を秘めていますね。
私の近所の居酒屋でも常連客がいまして、そういった方は毎日居酒屋で夕食を済ますのですよ。
今まではコンビニ弁当が夕食なんて味気ないと思っていた方もビールサーバー導入で毎日居酒屋に行く人たちは減るかもしれませんね。
もちろん、こういったサービスは他のコンビニも追随するでしょうから、街にビールサーバーがあふれ出すと居酒屋も打撃をくらう可能性はあります。

弁当と惣菜

こうなるとセブンイレブンの弁当の需要が伸びます。
2000円~3000円支払う居酒屋に比べてセブンイレブンで弁当や惣菜を買って家で飲むと1000円ほどで済んでしまうのですから。
今では各コンビニも弁当と惣菜に力をいれています。
今まで居酒屋でしか食べれなかったような「枝豆」「焼き鳥」「生ハム」なども最近のコンビニのものはすごく美味しいですよね。
缶ビールや缶チューハイと一緒に惣菜を買っていた方もこの生ビールの登場で弁当や惣菜の売れ行きが加速するのではないでしょうか。
このことからセブンイレブンのビールサーバー導入は居酒屋業界に殴りこみをかけるのではなく、自店舗の弁当や惣菜の売上を伸ばそうという戦略だということがわかります。
しかし、居酒屋業界に殴りこみをかけたつもりはなくても、実質居酒屋は打撃をくらうことになるでしょうね。

波乱の幕開けとなりそうなセブンイレブンのビールサーバー導入。
公式サイトではまだ発表されていませんが、早くうちの近所のセブンイレブンにもビールサーバーを導入してほしいと思っているのは私だけでしょうか。

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