アサリ【浅蜊】|鉄分・ビタミンB12・亜鉛含有で造血・強精効果

潮干狩りで御馴染みの貝、アサリ。

毎年、潮干狩りで大量のアサリを持ち帰るのが楽しみな方もいることでしょう。

アサリで面倒なのが砂抜き。

もっともアサリに限らず、貝類は砂抜きが面倒なものですが、それがネックになって食卓にアサリがお目見えする機会が今まではあまりなかったかもしれません。

ですが、最近では50℃のぬるま湯で簡単にアサリの砂抜きをする方法が、テレビやネットで紹介されています。

時短で簡単に砂抜き作業が完了するのであれば、これほど栄養分が豊富なアサリを食べない手はないでしょう。

アサリは、鉄分・ビタミンB12や亜鉛を含む健康食品です。

 

特に100g中のビタミンB12の含有量が他の貝に比べて格段に多いのも特徴です。

鉄分・ビタミンB12が造血作用を促し、更には亜鉛による強精効果も期待できるのです。

また、日常的に小耳に挟む程度の基本的情報としては、「貝類は肝臓に良い」というのを漠然と知っている方も多いでしょう。

貝には「タウリン」という成分が含まれており、それが肝機能強化に効くとされています。

貝には「牡蠣」・「帆立」・「アサリ」・「しじみ」などの種類がありますが、それら全てにタウリンが含まれています。

他の貝に比べてタウリン含有量が特に多いのは牡蠣なのですが、値段の兼ね合いもあることですし、手軽に食べられるという点では、牡蠣はアサリには敵わないでしょう。

アサリについて、もう少し細かく見ていきましょう。

 

食材データ

種類:貝類
旬の季節:秋・春

主な効能

強肝作用
貧血改善
強壮作用
骨粗しょう症の予防
新陳代謝促進
味覚異常の解消

 

栄養成分

アサリ

「潮干狩り」と聞けば、ぱっと頭に思い浮かぶのが「アサリ」です。

アサリの本来の生育環境は深く入り込んでいる湾や河口部です。

淡水と海水が混じりあう塩分濃度の薄い砂底や、砂泥底に好んで分布しています。

ですが、現在では海岸や河川の汚染の影響で、アサリの自然な生育環境を保つことは難しくなってしまいました。

そのため、稚貝を採集し、海底で養殖することが多いのです。

稚貝は泥分の少ない海底を好みます。

観光客向けの「潮干がり」のアサリは、養殖アサリを夜に撒いて準備していることをご存知でしたか?

あれだけ大量のアサリを、自然生育のみで獲得することは難しいのです。

旨味成分のタウリンが増大し、アサリが美味しくなる……いわゆる「旬」と言われるシーズンの到来は年2回。

2月~4月。

そして、9月~10月です。

シーズン到来は、地方によっても異なりますが、一般的に言われている旬としては、春先です。

春に近づくにつれ、美味しさが増すとも言われています。

アサリは秋にも産卵するので、9月~10月も旬とされます。

6月頃は産卵準備のためにアサリが栄養を蓄えることでグリコーゲンが増え、美味しくなるとされています。

ですが、産卵期は「食中毒を起こしやすく食べないほうがよい」ともいいます。

なぜなら、その時期、まれに海水中に毒をもつプランクトンが大量発生することがあり、産卵準備のアサリがプランクトンをたくさん食べて体内に栄養源として蓄えることで、「貝毒」の原因となるからです。

貝毒を持つアサリを食べた人間は、食中毒を起こしてしまいます。

アサリの身には、旨味成分であるコハク酸が多く含まれています。

コハク酸はかなり強い旨味を感じる成分ですので、アサリを味噌汁やスープの具に使えばとても美味しくなります。

更に、疲労回復に役立つグリコーゲンを多く含んでおり、アサリを噛むと濃厚な旨味と独特な香ばしさを味わえますし、特に新鮮なアサリには、旨味の中に甘みさえも感じられるのです。

また、低脂肪で低カロリーであるアサリは、体重を気にする方や肥満気味の方、ダイエット中の方、または生活習慣病に悩まされている方にとっても格好の栄養源となります。

低脂肪で低カロリーなのに高タンパク。

ビタミンやミネラルも豊富に含んでいます。

タウリンには、強肝作用(肝機能向上作用)があり、アルコール障害の改善や、血液をサラサラにする効果があるといわれています。

ビタミンB12や鉄分には、造血作用や貧血防止効果が期待できます。

亜鉛には強精作用や味覚異常の改善効果、更にはカルシウム含有効果により、骨粗しょう症予防にも期待できるでしょう。

 

特徴

活アサリ

「アサリ」という名の由来には、2つの説があります。

塩分濃度の薄い、浅い砂底に棲んでいるから「アサリ」という名がついたという説。

どこの砂浜を漁(あさ)ろうが簡単に獲れるから、「アサリ」という説。

最大で、殻の長さ6cmにもなる二枚貝です。

貝殻には、横縞や多様な幾何学模様が見られるのが特徴です。

(北海道のアサリを除き)黒、白黒、茶色、青白などの多様な色が存在します。

若い貝ほど鮮やかな色をしています。

鮮度が特に重要で、生では食べずに汁物などにして加熱して食べると、強い旨味成分が味わえます。

活きたアサリを買って砂抜きをして食べる場合が多いです。

殻模様がハッキリとしたものを選び、口がぴったりと閉じているものを選びましょう。

酸欠状態のものは、水管や舌を出しています。

また、殻の模様が茶褐色に変わっているアサリは既に死んでいます。

食中毒の危険を避けるためにも、鮮度の良いものを選びましょう。

 

種類

アサリ

アサリと名がつく二枚貝の種類には、以下のものがあげられます。

ヒメアサリ
ヨーロッパアサリ
ベルギーアサリ
オオアサリ(ウチムラサキ)

…などです。

いずれもマルスダレガイ科に属します。

アサリの産地としては…

海外では、西大西洋熱帯域、朝鮮半島、中国や韓国、ハワイ、ヨーロッパなど。

国内では、千葉県以南や北海道、九州など。

中国や韓国から輸入され、潮干狩り用などに使われています。

国内では、愛知県がダントツトップ、次いで静岡県、三重県、北海道、熊本etc…と続きます。

 

レシピ

あさりの味噌汁

旬のあさりは身がふっくらとして柔らかく、味噌汁の出汁と絡むことでコクのある旨味が味わえます。

アサリの味噌汁

 

あさりの酒蒸し

超時短でできる簡単おつまみ。

ご飯のおかずにもパクパクいけちゃう♪

アサリの酒蒸し

 

あさりのパスタ

アンチョビを加えてパスタにすれば、ワインに合う立派な一品に。

アサリのパスタ

 

あさりのバター焼き

「酒蒸しではアルコール分が心配」というお母様方の強い味方。

バター焼きにすれば、子供たちも食べられます。

アサリのバター焼き

 

あさりとトマトの炊き込みご飯

まるでイタリアン。

あっさりとして食べやすいです。

アサリとトマトの炊き込みご飯

 

あさりの佃煮

お酒のおつまみや、箸休めに。

山椒粉をかけ、ちょいピリ辛にすれば食欲増進効果も。

アサリの佃煮

 

アサリ【浅蜊】 鉄分・ビタミンB12・亜鉛含有で造血・強精効果 まとめ

手軽に手に入り、栄養分を豊富に含むアサリ。

アサリには上記に挙げた効能のほか、末梢神経を正常に機能させる働きもあるそうです。

眼精疲労や肩こりの改善が期待できます。

ただ、食べ過ぎにはご注意を!

いくら健康に良いからといっても食べ過ぎれば消化不良になる可能性もありますからね。

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