腸と脳の関係|秘められた10の力とは

人間の体内には、五臓六腑、いろいろな臓器が存在していますよね。
そんな臓器のなかで、第2の脳とも呼ばれるほど、特別な存在として注目を集めるようになったのが「腸」です。
心臓や肺など、有名どころの臓器よりも特別視される、腸に秘められた力とは何なのでしょうか。

人間の腸とは

腸内環境人間の体内にある腸は、水分や栄養の消化・吸収を行うための臓器です。
大腸と小腸に分けられますが、大腸は約1.5m、小腸は6~7mの長さがあるとされています。
また、大腸と小腸を広げた場合、総面積が、なんとテニスコートよりも広くなるのです。

そんな臓器が、腹部という限られたスペースに収められているなんて、すごいことですね。
そう考えると、脳だけの専売特許と思われていた、感情や免疫系に影響を与えるという研究結果にも納得してしまいます。
腸には、脳にしか行えないと考えられていた、さまざま作用に影響する力があるのです。

第2の脳として、研究者から熱い視線を集める腸の、秘められた力をチェックしてみましょう。

秘められた力① 脳からの信号を必要としない

身体の機能は、すべて脳がコントロールしているように思われますが、腸はその限りではありません。
脳からの信号を受け取ることなく、消化や吸収といった役割を果たすことができるのです。
心臓でさえ脳の影響を受けるので、驚くべき力ですね。

秘められた力② 腸内にも脳細胞が存在する

脳の神経細胞のことをニューロンと言いますが、人間の腸内には、じつに1億ものニューロンが存在しています。
脊髄や末梢神経に存在するものよりも、よほど数が多いのです。
また、1億という量は、動物の脳と比較すると、猫の脳と同じぐらいだと言われています。

秘められた力③ 腸だけの神経系が存在する

脳の信号なしに腸が機能する理由として、独自の神経系が存在することが挙げられます。
研究者によっては、腸にあるものも中枢神経系の一部として捉えたり、本体であると解釈したりすることがあります。

秘められた力④ 感情は腸から生まれる

腸には迷走神経という、大きな神経が走っています。
驚くことに迷走神経の役割は、感情に関する情報を、腸から脳へと運ぶことにあるのです。
感情は、脳で生まれるのではなく、腸からの信号によって生まれているのだと考えられます。
イライラも喜びも、すべては腸からの信号次第なのかもしれません。

秘められた力⑤ 腸が乱れると幸福感も乱れる

人間の幸福感は、喜びや快楽を伝えるといわれる、伝達物質のセロトニンにかかっています。
そんなセロトニンが存在している場所が、腸です。
体内のおよそ90%以上が、集中しているのです。
しかし、腸内環境が乱れると、セロトニンが合成できなくなってしまいます。
胃腸が荒れると、精神疾患にかかる可能性が高くなるのかもしれません。

秘められた力⑥ 骨密度もコントロールする

腸内で、セロトニンが合成されることについては触れましたね。
腸のセロトニン合成は、骨密度までもコントロールすることができます。
マウスの腸内で、セロトニンの生成を抑制したところ、骨密度の低下までもが抑えられたという実験結果があります。
この結果は、骨粗鬆症の新薬の開発にもつながったと言われています。

秘められた力⑦ 自閉症は腸内細菌のバランスに関係

精神発達障害の一つである自閉症は、腸内細菌のバランスと関係があるとされています。
自閉症の患者の腸内を調べたところ、高い割合で細菌叢(さいきんそう)のバランス不全が確認されるのです。
マウスによる実験でも、細菌叢のバランスを整えることで、自閉症の症状の一部に改善が見られたという結果があります。

秘められた力⑧ 吸収する食べ物が気分に影響する

美味しい物を見ると、気分は向上してきますね。
しかし、見た目を確認せずに、直接腸にチューブ食を流しても、気分に変化が見られます。
脂肪が多いものを吸収すると、ドーパミンが放出され、炭水化物を吸収すると、セロトニンの生成が活発になることが分かっています。

秘められた力⑨ 病気と戦う力がある

人間の腸内には、全体の70%もの免疫細胞も存在しています。
外部から身体の害となるものが侵入すると、免疫細胞が働き、迎撃していくのです。
また、無数の細菌が群がる、腸内細菌叢も同様の働きをします。

注意しなければならないのは、抗生物質の使用です。
細菌の繁殖を抑える強力な物質なだけに、人間にとって有益な菌まで淘汰してしまう可能性があるためです。

秘められた力⑩ 腸にも麻薬受容体がある

麻薬の作用発現と密接な関係がある麻薬受容体ですが、脳だけでなく、腸内にも存在することが分かっています。
脳が麻薬の快楽を受けなくても、腸だけでも依存症になってしまう可能性があるんですね。

腸と脳の関係 まとめ

水分や栄養を消化・吸収するためだけの臓器と考えられていた腸ですが、研究が進めば進むほど、脳と同じ機能を備えていることが分かってきました。
怒りを覚えることを「腹が立つ」と言いますが、昔の人は、感情さえも生み出す腸の力に気がついていたのかもしれませんね。

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