停電難民と被災者|災害で多くのことを学ぶ

地震や大雨、台風などではしばしば停電を伴います。
停電は災害にはつきものといっていいほど身近な被害です。
停電になるとたちまち電気が使えなくなり、現代の生活においては炊事、洗濯、風呂、連絡手段、娯楽などができなくなり、住居に大きな被害がなくとも停電によりライフラインが絶たれると生活に重大な支障を起こします。
停電と耳にすると、ちょっとした事故のようなものと考えがちですが、これが長期になると被災と呼べるほど不自由さを感じるのです。

事実、台風21号の被害でたった3日間、停電になったことで他の町に携帯電話を充電しに出かけ、コインランドリーや銭湯を探しまわるなど、まるで難民のような生活で多くのことを学ぶことができました。


停電(イメージ)

  • 断水されて水が出ない
  • 携帯電話の充電ができない
  • 固定電話が通じない
  • 風呂が沸かせない
  • 冷蔵庫が使えない
  • 洗濯ができない
  • スーパーマーケットやコンビニが開いていない
  • 貯水タンク、懐中電灯など災害時に必要なものが売り切れ
  • 食糧を遠くに買いに行かなければならない
  • 避難所が機能しない

断水

中でも特に困るのが断水です。
貯水タンクに水をポンプで引き上げるマンションなどはポンプが動かないため水がでません。
水が出なくなるとカップメンなどの食糧にも困りますが、一番困るのはトイレですね。
水だけでもあれば夏場だと風呂は水浴びでもいいでしょうが、トイレが流せなくなるほどつらいものはありません。
給水所が設けられるようになったものの、マンションの高層階に住む方はエレベーターも止まっているため、大変な苦労をしたことでしょう。
貯水用のポリタンクを用意しようと思っても売り切れで手に入りませんでした。

情報

停電の時はテレビをつけて災害速報を見るなんてこともできません。
いつ停電が復旧するのか、他の地域がどうなっているのか不安になります。
情報入手手段としてスマートフォンなどを使うのもいいですが、やはりテレビよりも早いとは言い切れません。
事実、台風が少し静まったあとの停電はまだしも淀川の氾濫に関しての情報はテレビを録画した動画で知りましたから。
インターネットを使う場合はウェブサイトよりもツイッターの方が情報が早かったですね。

連絡手段

携帯電話の充電ができないのも問題です。
連絡手段として必要な携帯電話ですが、停電の際、唯一の情報源になります。
役所やコンビニで充電しようにも長蛇の列で、電池式の充電器も売り切れます。
あらかじめ車のシガーソケットや電池式の充電器を購入しておいたほうがいいでしょう。
また、固定電話に関しては電話回線は正常でもFAX電話などの多機能なものは電力を必要とするものが多くなったため固定電話が使えなくなりました。

風呂

風呂は水とガスさえあれば沸かせるのですが、最近の給湯システムは電気+ガスのものが多いので沸かせない家庭が多かったのではないでしょうか。
また、オール電化では火も使えないのであきらめるしかありません。
ガスで湯を沸かして湯船に入れるという最も労力のかかる方法が一番確実かもしれません。
なぜなら、銭湯に行こうにも銭湯が営業していません。
色々な銭湯の場所を事前に把握しておいた方がいいですね。
また、少し遠出をして復旧した地域で銭湯に入ろうとしても多くの停電難民で入場規制されている銭湯もありました。

冷蔵庫

停電になると冷蔵庫が使えないのは当然です。
冷蔵庫が使えないと中のものが腐り始めるのでなんとか氷を買ってきて乗り切りたいところですが、氷も売り切れになっていました。
うちでは保存用に用意していた食材が腐るため、毎日豪勢な食卓となり、真っ暗闇で食べるのもおつなものでしたが、家計には響きますよね。
断水しているマンションなどでは食器を洗わずに済むカップラーメンが一番重宝したのではないでしょうか。

洗濯機

当然、洗濯機も停電していれば使えません。
これは風呂場などで手洗いするしかないですね。
コインランドリーも長蛇の列だったので、これも事前に数か所のコインランドリーの場所を把握しておくことをお勧めします。

生活必需品の購入

停電するとコンビニやスーパーも営業できなくなります。
最近のタッチパネル式のレジは停電になると動かないんですね。
スーパーではレジを使わず手売りで販売しているところもありましたが、たくさん買っても冷蔵庫が使えないので最小限のものしか買えません。
食糧に関して言えば、復旧した地域に外食に出かけるという方法もありますが、蔵寿司やマクドナルドでは入場人数や販売商品の規制がかかっていてほしいものが食べれませんでした。

電動シャッター

停電の時に困るのが電動シャッターの開閉です。
車で買い出しに出ようにも出れません。
逆に出先から帰ってきても駐車場に入れれなくなります。
会社でも電動シャッターを採用しているところは多いですが、出勤しても開けれませんよね。
今回の台風ではシャッターが風でぶち破られている所が多かったようなので停電により便利が即座に不便に変わります。
また、コインパーキングを仮の駐車場として利用している方も多くなりましたが、停電した場合、車が出せなくなったところもあるようです。

避難所

地域の避難訓練で避難所として指定されている場所へ移動して説明を受ける訓練をしたことがありますでしょうか。
しかし、指定された避難所が停電の場合は、避難所自体が機能していないため、役に立ちません。
大阪市大正区の役所が停電になり機能しなくなったというのも他人事ではありませんよね。
あらかじめ予想されている台風の場合は、先に避難所に向かうほうが良いのかもしれませんね。
停電で機能しなくなっても家の倒壊などで命を落とすよりは良いに決まっていますから。

まとめ

停電になるとある意味孤立してしまいがちです。
しかし、どこのコンビニが開いているとか、あそこのコインランドリーが空いていたなど情報交換をすることが大切だと教えてくれたのも停電です。
どんな災害でも停電はつきものです。
あらかじめ用意できるものは準備しておきましょう。

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