アボカド|森のバターとも呼ばれる高い栄養価。髪や肌の健康維持に

アボカドはクスノキ科ワニナシ属の常緑高木のことを指し、その実は別名「森のバター」と呼ばれるほど脂肪分が多く、大変栄養価の高い食材として知られています。

特に女性から人気があり、栄養価が高い上にヘルシーな食材として重宝され、「森のバター」のほか「食べる美容液」と言われることも。

ねっとりとコクのある果肉ですが甘味がなく、ほかの食材と組み合わせやすいです。

メキシコでは頻繁に使われ、ペースト状にしたアボカドに、トマトや玉ねぎなどの香味野菜や唐辛子、サルサソースなどを加えてトルティーヤのチップスにつけて食べたりします。

ニュージーランドではサラダ用途が多いほか、バター代わりにトーストに塗って食べたりします。

日本では、ワサビ醤油で食べると「トロ」のような味わいが楽しめるとされ、刺身や寿司ネタなどに多用しています。

正式名称は「アボカド」。

「アボガド」と発音しがちですが、これは「秋葉原(アキバハラ)」を「秋葉原(アキハバラ)」と言ってしまうのと同じことで……実際、「アボカド」より「アボガド」の方が発音しやすいですよね。

7000年以上前から栽培されているといわれているアボカドは、16世紀頃にアメリカやヨーロッパに伝わり、日本に伝来したのはおよそ100年前です。

果実の表皮が鰐(ワニ)の皮膚に似ているため、英名に「alligator pear(ワニの梨)」という別名があります。

昭和40年代頃まではアボカドを「ワニナシ」と呼んでいたそうです。

アボカドを美味しく食べるだけではなく、種を使った彫刻をインスタグラムで発表したのが女性アーティストのジャン・キャンベル氏。

アボカドの種を、ケルト神話の神々や妖精、また、色々なキノコなどに精巧に彫刻した彼女の作品は高い評価を受け、インスタグラムアカウントは、ゆうに76000人以上を超えているそうです。

 

食材データ

種類:果物類
旬の季節:一年中

主な効能

高齢者や病人の栄養補給
美肌効果
便秘の改善

 

栄養成分

アボカド

古くから「生命の源」や「森のバター」と言われるほどの高い栄養価のある食材です。

100g換算のアボカドで、カロリーは187kcal。

80kcal相当のグラム目安量は42.78g。

脂質(約26.18g)を豊富に含んでいますが、ほとんどが「オレイン酸」や「リノール酸」などの不飽和脂肪酸であり、それらは血中のコレステロール低下作用を持っています。

そのほか、ビタミンB群ビタミンCビタミンAビタミンEなどを含み、特にビタミンEパントテン酸の成分値が高いです。

これらは美容や健康に役立つのはもちろん、豊富に含まれるパントテン酸が肌のかさつきを防ぎ、肌や髪の健やかな維持に働いてくれます。

また、「若返りのビタミン」とも呼ばれるビタミンEが、強い抗酸化作用で老化や生活習慣病を防いでくれます。

食物繊維も豊富です。

アボカドを毎日半個~1個食べれば便秘の解消に役立ちますが、案外カロリー値は高いため、ダイエット中の方は食べ過ぎないように気をつけましょう。

良質なタンパク質も豊富に含まれているので、成長期の子供のおやつとしても最適です。

まったりとしたコクのある果肉ですが、甘味がないので色々な食材との相性が良いです。

サラダやグラタンなどの洋食のほか、スムージーにしたり、ご飯やワサビ醬油、海苔などと組み合わせたり……

様々な味付けを楽しめます。

高い栄養価のある食材なので、高齢者や体の弱い方、病中・病後の保健食にしても良いでしょう。

 

特徴

アボカド

食べる際は、真ん中の種に沿って半分に切った後、種を取り出します。

熟したアボカドは手で皮を剥くことができます。

購入の際は、形が綺麗で果皮に張りと艶があるもの、ヘタと果皮の間に隙間の無いものを選びましょう。

数日後に食べる場合は果皮が緑色のもの、すぐに食べたい時は黒みがかったものを選びましょう。

皮が真っ黒で皺々なアボカドは熟し過ぎています。

皮が緑色のものは未熟なため、20℃前後の場所で追熟させてから食べると良いでしょう。

皮に黒みがかかり、触れた時に、実にやや弾力があれば食べ頃サインです。

27℃以上の温度下におくと、追熟障害が起きることがあります。

アボカドを切ったままにしておくと酸化して茶色に変色するので、レモン汁をかけ、ラップに包んで保存しましょう。

アボカドの果実や種や葉などには「ペルシン」という毒性物質が含まれ、人以外の動物(インコ、オウム、モルモット、ウサギ、ヤギ、ウマ、ウシ、イヌ、ネコなど)に与えると、痙攣や呼吸困難などの中毒症状を起こすと言われています。

ですが、アボカドの毒性についてはまだ明らかにされていない点も多々あります。

食材用途のみならず、不飽和脂肪酸を豊富に含むアボカドから「アボカドオイル」や「アボカド石鹸」を作ることもできます。

冷蔵保存されていなかったアボカドであれば、スーパーで購入したアボカドの種を撒いて、観葉植物に育てることもできます。

 

種類

アボカド

メキシコ、ドミニカ共和国、ペルー、インドネシア、コロンビアなどで生産されています。

メキシコ、アメリカ、ニュージーランド、ペルーなどから輸入しています。

国産アボカドは和歌山県などで栽培されています。

アボカドの種類には、大きく分けて「ハス(Hass)」「ベーコン(Bacon)」の2種類があります。

品種は1000種を超えており、栽培品種はその中に含まれている僅かなものであり、詳細は不明です。

 

レシピ

アボカド納豆丼

アボカドと納豆を乗せてつくる丼。

急いでいる時など、火を使わずに時短で簡単に作れる。

納豆の健康効果にアボカドの栄養価をプラスした健康レシピ。

ダイエット中の方にもお勧め。但し、食べ過ぎには気をつけましょう。

定番の醤油&ワサビのほか、ゴマ油とコチュジャンとキムチなどを加えても美味しい。

もう少し栄養価を高くしたいのであれば、卵やマグロを加えても。

アボカド納豆丼

 

アボカドとトマトのサラダ

ドレッシングを色々と変えれば、味の変化を楽しめる。

アボカドの緑とトマトの赤のコントラストが美しいサラダ。

そのほか、レタス、タマネギ、ツナ、チーズなども投入すれば、なお華やかに。

カロリーを抑えたい場合には、ノンオイルドレッシングを使いましょう。

アボカドとトマトのサラダ

 

アボカド 森のバターとも呼ばれる高い栄養価。髪や肌の健康維持に まとめ

「森のバター」とも呼ばれる高い栄養価を持つアボカド。

果肉には甘みが無いので、色々な食材との相性は抜群です。

「若返りのビタミン」とも呼ばれる「ビタミンE」が強い抗酸化作用で老化を防ぎ、「パントテン酸」が肌や髪の健やかな維持に働きます。

洋食は勿論、和食にアレンジしても食べやすく栄養豊富なため、ダイエット中の方、体の虚弱な方、高齢者、病中・病後の栄養補給にと、様々なレシピ活用法が考えられます。

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