トマト|赤い色素「リコピン」には強い抗酸化作用がある

トマトはペルーのアンデス高地が原産の野菜で、16世紀以前にメキシコのアステカ族が栽培し始めました。

トマトの名の由来は、メキシコ先住民の言葉で「膨らむ果実」を意味する「トマトゥル(ホオズキ)」から来ており、メキシコではホオズキを煮込んで料理に使っていたので、ホオズキに類似したトマトもそう呼んだのではないかと考えられています。

16世紀末にはヨーロッパに伝来しましたが、有毒植物であるベラドンナ(西欧の山間の日陰などで自生する多年草。

熟した黒色の実は甘いと言われるが、人間にとっては猛毒であるベラドンナに見た目が似ていたせいで、有毒植物扱いされて観賞用に留まりました。

その後、イタリアの貧困層の人々が飢饉のため仕方なく栽培に踏みきったところ、「食べてみたら意外に美味しかった!」から始まり、200年有余を経て、現在のトマト普及の食生活まで至ったと考えられるのです。

日本にトマトが伝来したのは17世紀半ばです。

徳川四代将軍「徳川家綱」に仕えていた絵師「狩野探幽」がトマトを描いています。

その頃、トマトは「唐なすび」と呼ばれていたそうです。

トマトの好みや使われ方は、国によって様々です。

イタリアでは、料理にトマトは欠かせないし、甘さと酸味を兼ね備えたコクのあるトマトが好まれるそうです。

トマトジュースを飲む人はあまりいないそうです。

スペイン西部では、生で食べたり、炒め物にしたり、ガスパチョなどの色々なレシピがあります。

トマトの青臭い香りも好まれるそうです。

ポルトガルでは、甘味の強いトマトが好まれます。

製品化したトマト(トマトジュースやトマトソース)は、あまり売っていないそうです。

アメリカでは、甘味も酸味も強い、濃厚な味わいのトマトが好まれます。

ケチャップ、サルサソース、ピザソースなどの調味料として使うほか、生トマトをスライスしてハンバーガーに挟むのが定番です。

 

食材データ

種類:果菜類
旬の季節:

主な効能

血液浄化、高血圧、脳出血の予防
免疫力強化
ガン予防

 

栄養成分

トマト

果物には様々な有機酸が混在しており、ミカンはクエン酸が豊富に含まれ、トマトにはクエン酸リンゴ酸が多く含まれています。

有機酸は腸内細菌のバランスを整え、大腸内の悪玉菌抑制に働きかけると言われています。

トマトには、ビタミン群やミネラル群(ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムなど)がバランスよく含まれており、ビタミンの中で多いのはビタミンCとビタミンEです。

ミネラルの中ではカリウムが多く、体内の余分なナトリウムを排出し、高血圧予防に働きかけます。

肉食に偏りがちな食生活の方にも、悪玉菌抑制効果があるとされる有機酸を含むトマトはお勧めの食材です。

トマトに豊富に含まれるビタミンCは、皮膚や粘膜維持の働きを持つとともに、強い抗酸化作用を持つ成分です。

また、トマトに含まれるルチン(ビタミンP)血管強化作用や抗酸化作用を持ち、出血性の疾病を予防します。

毛細血管を強化する力もあるので、視神経の健康維持にも期待できます。

ビタミンCの体内吸収を促進する作用もあります。

特筆すべきは、トマトの赤色色素リコピン(カロテノイド、またはカロチノイドの一種)です。

トマトやスイカなどに含まれている赤い色の天然の色素のことです。

リコピンは、カロテノイドの中でも突出した抗酸化作用を持っており、β-カロテンの2倍以上、ビタミンEの約100倍に匹敵すると言われています。

体内で発生する活性酸素を取り除くように働きかけ、免疫力を強化します。

免疫力が強化されるので、ガン予防にも期待できます。

また、トマトにはペクチン質(植物に含まれる複合多糖体)という粘度を出せる成分が含まれており、人間の消化酵素では分解されず、「食物繊維」として機能するため、整腸作用があるとされます。

トマトは「旨味成分」であるグルタミン酸やアスパラギン酸が豊富に含まれています。

生体内でグルタミン酸から合成される「γ-アミノ酪酸(GABA)」には脳機能改善効果があるとされます。

リコピンを始め、素晴らしい効能を持つトマト。

「トマトが赤くなると医者が青くなる」という西洋のことわざに納得ですね。

 

特徴

トマト

ビタミンC、ビタミンB群、ビタミンEなどの相乗効果が血液浄化や消化作用に働きかける。

豊富に含まれるカリウムが体内の不要なナトリウムを排出し、高血圧予防に働きかける。

強抗酸化作用を持つリコピンが、免疫力をUPし、老化予防や白内障の予防、ガン予防に働きかける。

リコピンは熱に強く、油に溶けやすい性質があるため、オリーブオイルなどを使った調理法により、吸収率が大幅にUPする。

 

種類

トマト

世界では、中国、インド、アメリカ、トルコ、エジプト、イタリアなどが産地として挙げられます。

国内の産地は、熊本県、北海道、茨城県、愛知県、千葉県、栃木県などです。

8,000種を超える品種があるとされ、国内では120種を超えるトマトが品種として登録されています。

「丸玉系」、「ファースト系」、「ミニトマト系」があります。

「丸玉系」の代表的な品種に「サンマルツァーノ」、「ファースト系」では「ファーストトマト」という名で販売されており、「ミニトマト系」では「肥後トマト」などがあります。

 

レシピ

トマトソースパスタ

ツナとバジルのトマトソースパスタ、ナスを使ったトマトソースパスタなど、レシピはさまざま。

トマトの酸味がきつければ、醤油を少々加えるとまろやかに仕上がります。

トマトソースパスタ

 

カプレーゼ

簡単で見た目も華やか。

モッツアレッラチーズが無ければ、水切りした豆腐を代用にして。

こっくり仕上げたければ、クリームチーズを使うと良い。

カプレーゼ

 

トマト 赤い色素「リコピン」には強い抗酸化作用がある まとめ

特筆すべき成分「リコピン」のほか、ビタミンやミネラルをバランス良く含んでいる食材であるトマト。

リコピンには強い抗酸化作用があるので、免疫力を上げたい方や、生活習慣病予防を心がけている方にお勧めの食材です。

リコピンは油に溶けやすい性質を持ちますので、油と一緒に炒めたり、煮込んだりすることで、ぐんと吸収率が高まります。

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