マヌカの花

マヌカの花マヌカは、ニュージーランドにのみ自生するフトモモ科の木です。

マヌカの葉や樹皮から抽出されるオイルや、花から採れるハチミツには特別な抗菌作用があるとされ、長年、地元の人々の怪我(切り傷、火傷)や熱さましなどの病気の治療に珍重されてきました。

マヌカの木の花から採れたハチミツのことを、マヌカハニーと言います。

人の手が加えられていない天然のハチミツは体に良いとされ、口内炎や切り傷、咳止めや去痰効果があるのは元々知られていることですが、なぜハチミツの中でもマヌカハニーにのみ、輝かしいスポットライトが当てられるのでしょう?

なぜならマヌカハニーには、他のハチミツにはない特別な効能があるからです。

近年、マヌカハニーの抗菌度が非常に高いことが判明し、日本人の約半数が感染しているとされるピロリ菌のほか、大腸菌、腸球菌、消化性潰瘍、黄色ブドウ球菌などの腸内細菌の殺菌に効果的だと言われています。

サルモネラ菌にも対抗しうる抗菌力とされています。

なるほど、マヌカハニーは、殺菌・抗菌効果が他のハチミツとは格段に違うため、特別視されているのですね。

それでは、今注目のマヌカハニーの効果についてご紹介しましょう。

 

効果その1 ピロリ菌などの胃腸疾患の改善

ピロリ菌は、正式名称をヘリコバクター・ピロリといい、胃の中にひっそりと生息している細菌の一種です。

ヘリコは「らせん」または「旋回」を意味し、バクターとは「バクテリア(細菌)」の意味です。

そして、ピロリとは胃の出口(幽門)を指す「ピロルス」の意味です。

ピロリ菌が初めて見つかったのが、胃の幽門部だったそうです。

ピロリ菌の写真を見るとわかるのですが、体の片端部分にひげのようなもの(べん毛)がついています。

そのべん毛をヘリコプターのように高速回転(旋回)させて、胃粘膜の中をドリルで掘り進むように、あちこちと動き回るのです。

酸素(大気中)にさらされ続けると死滅し、乾燥にも弱い菌のくせに、なぜか胃の中ではしぶとく生き続けるという厄介な奴です。

それまでの学説では、強酸が貯留している胃の中では細菌は存在しないとされていましたが、1983年、ピロリ菌の培養に成功した博士が自らそれを飲むことで、ピロリ菌と胃炎発症の因果関係を実証したのです。

玉川大学ミツバチ科学研究センターの機関誌「ミツバチ科学」の中で、高橋襄氏はこのような主旨の論文を提出しました。

「抗菌効果を示す最低濃度(Minimum Inhibitory Concentration)を求めるため、マヌカ・ハニーの希釈水溶液5%調整において実験を行った結果、確実なヘリコバクター・ピロリ除菌が可能である」

現在では、ピロリ菌が胃に住みついていることで慢性胃炎や胃潰瘍、更に胃がんなどが発症する関連性も報告されています。

ただ、残念ながら感染経路については詳しいことはわかっていません。

不衛生な環境における、水を介しての感染が疑われています。

親が感染している場合、免疫機能が未発達な乳児や幼児に感染しやすいですが、大人同士の感染はほぼ心配はないです。

ピロリ菌を放置しておいても胃の中で死滅するわけではなく、逆に胃腸疾患に罹る率が高くなるだけですので、積極的に除菌治療を望む人が増えています。

ですが、病院での除菌治療には、除菌薬の投与期間や時間、また、摂取する飲食物(酒、たばこ、除菌薬以外の薬は禁止など)に制約があり、切羽詰った胃痛に苦しめられていない方にとっては、わざわざ病院に足を運ぶことすら面倒かもしれません。

そこで登場してくるのが、マヌカハニーです。

 

マヌカハニーのすばらしい殺菌作用とは?

マヌカハニーの殺菌作用は非常に強く、耐熱性も兼ね備えています。

通常のハチミツが65℃を超えるとハチミツ独自の殺菌作用を失うのに比べ、マヌカハニーは250℃くらいまでなら殺菌作用を維持できるといいます。

薬剤を浸み込ませた濾紙を使った実験結果では、マヌカハニー5%濃度でピロリ菌を殺菌したということです。

純粋ハチミツで40%以上の濃度を必要とするピロリ菌殺菌ですが、マヌカハニーでは、5%の濃度で可能なのです。

【マヌカハニーが抗菌作用の効果を示した細菌群】

  • 大腸菌
  • 黄色ブドウ球菌
  • 緑膿菌
  • ネズミチフス菌
  • 化膿性連鎖球菌
  • ヘリコバクター・ピロリ菌
  • バンコマイシン耐性腸球菌

上記に挙げる黄色ブドウ球菌は、その辺のいたる所に存在している菌で、鼻の中や喉、皮膚にも存在しています。

健康な人には問題ありませんが、免疫力の弱い子供や老人、術後などで体の抵抗力が落ちている人が感染すると重症化することがあります。

研究者が、「黄色ブドウ菌に有効な抗生物質」と「マヌカハニー」を混合して実験してみたところ、薬の構造が変化し、更に効果的な抗菌作用が生じたそうです。

⇒ マヌカハニーの抗菌効果|リンパの腫れにも効果的!

 

バンコマイシン耐性腸球菌とは

上記に挙げたバンコマイシン耐性腸球菌とは、バンコマイシン薬剤に対する耐性を獲得した腸球菌のことです。

バンコマイシンという抗生物質薬剤は、他の抗生物質が効きにくいMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)という細菌に有効で、MRSAによる腸炎などに効きます。

しかし、バンコマイシンを投与した際、腸内細菌が「バンコマイシン耐性腸球菌」に変異してしまうと、その後、バンコマイシンを投与しても効かなくなってしまいます。

治療しようにも治療できない、という状態に陥ります。

このように、抗生物質に耐性を持ってしまう「耐性菌」は非常に厄介です。

ですが、近い将来、マヌカハニーが薬剤耐性菌に対して非常に有効であると実証されたなら、医療現場で大いに活用されることもあり得ます。

 

UMFマヌカハニーとは

更に、マヌカハニーの中でも、UMFマヌカハニーという名称を冠されたものがあります。

これは、抗菌活性力の持続性が高いことが認められた、いわば、マヌカハニーの中のマヌカハニーとも言うべきもので、ニュージーランドUMFマヌカハニー協会に認定されたものだけがUMFマヌカハニーと表示できます。

UMFとは、ユニーク・マヌカ・ファクターの意味で、抗菌活性力の高さを数値で表します。

UMF5+、10+、15+、20+などと段階に分かれ、大きな数値を持つUMFマヌカハニーは、より抗菌力が高いことを意味します。

数値が大きくなるにつれ、UMFマヌカハニーの希少価値や、お値段も高くなります。

抗菌力の強いUMFマヌカハニーは、ピロリ菌抑制効果があることがわかっており、単に健康改善目的で使用するなら、UMF10+程度で十分です。

 

効果その2 医療用としてインフルエンザ予防に効果が認められる

マヌカハニーは2005年にシンガポールの研究機関により「インフルエンザウイルスに対して抗菌効果がある」と発表されました。

マヌカハニーの殺菌力や抗炎症作用、免疫力上昇効果が、のどの痛みやインフルエンザなどの予防に役立ちます。

UMF10+以上であれば、医療用として効果が認められています。

普段からマヌカハニーを食べる習慣をつけるのも良いですね。

ちょっとのどがいがらっぽいな、痛いなと思ったときにマヌカハニーを使用することで、その痛みを和らげることができます。

不注意から風邪に罹ってしまった場合など、生姜湯やホットミルク、白湯などに溶かしてマヌカハニーを飲むことで、鼻風邪程度ならあっという間に治りそうです。

量産製品とは違う、特殊で強力なマヌカハニーを探している方は、ニュージーランドで生産されている、(株)TCN社製のストロングマヌカハニーを試す手もあります。

この道40年以上のベテラン日本人養蜂家が指揮をとり、細やかな気配りと共に育て上げて製品化された天然完熟マヌカハニーは1995年に製品化されました。

ほとんどの工程をミツバチに任せて、時間をかけて丁寧に作られたストロングマヌカハニーは、圧倒的な活性強度を誇っています。

天然成分のみでできていますので、気軽に試せて健康維持にも最適と評判です。

具体的な効果や効能は、薬剤ではないので明確には表示されていませんが、その効能たるや「薬を凌ぐほどの活性力を誇る」というから驚きです。

最高品質のマヌカハニーを求める方、深刻な悩みを抱えている方が選ばれることが多いのも頷けます。

ストロングマヌカハニー(活性強度27+から39+)という最高レベルの抗菌効果と共に、味の美味しさからもリピーターが多いと言われています。

 

効果その3 虫歯や口内炎などを予防する

虫歯の原因であるミュータンス菌は、歯に残った食べ物などの糖質をエサにして酸を作り出します。

酸性に傾いた口中は、唾液が中性に戻したり、カルシウムやリン酸が歯の修復を行うことで正常な状態になりますが、甘いものを食べ過ぎてしまうと、ミュータンス菌が作る酸の働きが強くなり、歯が溶かされたり、穴が開いたりして虫歯になってしまいます。

マヌカハニーの殺菌効力は、虫歯菌や歯周病菌にも発揮されます。

「えっ? 虫歯予防なのに、甘いマヌカハニー?」と思われるかもしれませんが、マヌカハニーの糖分は、虫歯の原因になりにくいと言われています。

更に、口内炎にも効果があります。

病院で処方される口内炎用の塗布薬は痛いだけですが、抗菌力の高いマヌカハニーなら口内炎にも効き、甘くて美味しい上に口内炎の治癒に繋がるのなら、と大人気です。

マヌカハニーUMF20+以上のものは外部局所用に使用され、口内炎やにきびなどに直接塗る利用法です。

 

効果その4 善玉菌を増やして腸内環境を整える

マヌカハニーは腸内環境を良くしてくれる整腸作用もあり、便秘や下痢の症状緩和に役立ちます。

お腹の中の悪玉菌と呼ばれる病原菌を殺しますが、善玉菌や正常な細胞を傷つけることはありません。

ということは、マヌカハニーが善玉菌の栄養になりつつ、善玉菌の数を増やしてくれる効果も大いに期待できます。

善玉菌が優位になれば、おのずと腸内環境が整えられ、便秘や下痢に悩むこともなくなるでしょう。

 

効果その5 火傷などの炎症を和らげて化膿を防ぐ

火傷にハチミツを塗ることは古代から民間医療として行われてきました。

マヌカハニーの抗菌作用の成分をMGO(メチルグリオキサール)といいますが、それが働くことで傷口のばい菌を殺し、それ以上悪化しないように菌の繁殖を防ぎます。

化膿を防ぎ、傷の治りが早くなる効果があります。

前述しましたが、UMF20+以上のものは、外部局所用に使用し、怪我やにきびなどに直接塗って使用します。

⇒ MGO400+マヌカハニーの殺菌力|体内から消毒するほど強力

 

マヌカハニーの優れた栄養成分とは?

マヌカハニーには、活きた酵素が通常のハチミツよりも多く含まれています。

その成分とは、

  • オリゴ糖
  • ビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、葉酸、ニコチン酸、パントテン酸など)
  • ビタミンC
  • ビタミンK他
  • ミネラル類(カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、亜鉛、鉄、銅、マンガン他)
  • 酵素ポリフェノール
  • アミノ酸(プロリン、グルタミン酸、ロイシン、アスパラギン酸、リジン、アルギニン他)

などと多岐にわたっています。

こうして見てみると、健康に良いと推奨される成分を多く含んでいますよね。

いくつかご紹介しましょう。

 

ビタミンB群

ビタミンB群というのはビタミンB1、B2、B6、ナイアシンなどや、ニコチン酸、葉酸などの総称です。

ビタミンB群は、単体ではその効力が出にくく、互いの相乗効果で効果が発揮されます。

代謝ビタミンとも呼ばれ、エネルギーをつくるための必須要素です。

足りなくなると、口内炎や皮膚炎などの様々な症状を引き起こします。

 

ビタミンC

ビタミンCとは、水溶性ビタミンの一種です。

体内で吸収されなかったビタミンCは、尿と共に排出されますが、大量摂取すると下痢を起こすこともあります。

ビタミンCは鉄分、カルシウムなどのミネラルの吸収を助けます。

昔の船乗りたちは、ビタミンC不足で壊血病に悩まされましたが、レモンやミカンを食べることで解決策を見出しました。

また、美容にビタミンCが欠かせないのは多くの人がご存知の通りです。

お肌を美しく保つコラーゲンの生成に不可欠なのがビタミンCです。

口から摂取することで、シミやそばかすの原因となるメラニン生成を抑制し、老化(活性酸素により、体が酸化して錆びつく)を防ぐ抗酸化作用を持っています。

 

ミネラル類

マグネシウムは、体の中の酵素の働きを助ける役目をしています。

骨や歯の形成、たんぱく質の合成などに必須な元素で、マグネシウムの欠乏は、骨粗しょう症や筋肉収縮の異常、また糖尿病の原因のひとつにも考えられています。

また、医薬品(主に大腸検査用下剤)としても用いられます。

血圧のコントロールに欠かせないミネラルがカルシウムとマグネシウムであり、体内で互いの力が均衡していれば、正常な血圧が維持されます。

リンは、カルシウムの次に体内に多く存在しています。

リンはカルシウムやマグネシウムと結合することで、骨や歯の構成部分として使用されます。

上記以外の有効成分も、マヌカハニーには多々含まれています。

 

マヌカハニーの効能や効果のまとめ

いかがでしたか?

イギリスの古い諺に「The history of honey is the history of mankind. (ハチミツの歴史は人類の歴史)」というものがあります。

ハチミツは、古来から愛されてきた健康甘味食品なのですね。

クレオパトラも美容法に取り入れていたといいます。

一方、日本では「日本書紀」に大化の改新直前の643年頃の話として、養蜂の記事が記されているそうですよ。

もしや、聖徳太子もハチミツを食べていた?

彼にまつわる超人パワーの源は、もしかしてハチミツを食べていたから?

……かもしれませんよね。

さて、今回は特殊な抗菌力を持つマヌカハニーについてお話ししてきました。

貴重なハチミツ「マヌカハニー」

日々の生活に是非取り入れ、その恩恵を余すことなく享受したいですよね。

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